2011年12月8日木曜日

ジャック・ロシャールさんとの往復書簡 その4 (日本語版)

原文(英文)はこちら

#7 コウタ・ナカヒラからジャック・ロシャールへ
2011年12月6日

親愛なるジャック、

どのようにお伝えしたらいいか分かりませんが、あなたの言葉からなにか勇気づけられ、力づけられるものを感じています。改めて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
私たちは放射線とだけでなく、人の心にある後ろ向きな力とも戦わなければなりません。本当にそうなんです。さらに言えば私たちは後ろ向きな力を前向きな力に変えていくことさえできると信じています。
私の小さな経験について申し上げたいと思います。私が初めて妻の家族に会い私の故郷がどこか話した時に彼らが少しためらったのが分かりました。半世紀も経っているのに、私の両親は1945年にはそこにいなかったのに、人々はヒロシマの外で不安に思っていたのです。
しかし、私には彼らのためらいが微笑ましく思えました。「おいおい、まだ怖がってるの?お化け屋敷の子供みたいだな」



いくつかお願いごとをしてもよろしいでしょうか。

まず、あなたのプレゼンテーションパワーポイントの資料の日本語版を公表する許可をいただけないでしょうか。私たちボランティアチームは、たとえば、ツイッ ターアカウント @miakiza20100906 さん達がパワーポインの翻訳作業を行っているところです。これにはオリジナルの写真や図表を含みます。
公表の目的は地元である福島県いわき市で開催される会合での使用です。中心となってこの活動を行っている地元のアンドウリョウコさん(ツイッターアカウント @ando_ryoko)が、地域の方にお話をする予定です。その会合のあとで、他の被災地の方達のためにインターネットで公開したいと考えております。 いずれも無料公開とするつもりです。
日本語版では翻訳版はボランティアによって作成されたものであり、あなたやCEPN、 ICRPやほかの関係者の方々に責任がないことを明記したいと思います。
翻訳作業は本日中に終了する見込みです。公開する前に送りいたします。(申し訳ありませんが日本語版は日本語です。^^)

2つ目のお願いです。あなたからのお手紙をボランティアチームの仲間と被災地のみなさんと共有する許可をいただけないでしょうか。お伝えしたように私はただ のボランティアの翻訳者であって、被災したわけではないのです。あなたの言葉は間違いなく被災者のみなさんを勇気づけることになると信じております。

最後のお願いです。英語版とフランス語版の両方の資料を送っていただくとともに、それを共有する許可をいただけないでしょうか。私はフランス語はよく分からないのですが、きっとボランティア仲間の誰かが読んでくれると思います。

ご質問や共有にあたっての条件がございましたら、ご遠慮なくお伝えください。

敬具

コウタ




#8ジャック・ロシャールからコウタ・ナカヒラへ
2011年12月7日

親愛なるコウタ、

お手紙ありがとうございます。

もちろん私のプレゼンテーション資料と私の手紙を公表してくださって構いません。みなさんが最も望ましいと思う方法で使ってください。
エートス・プロジェクトのもっと詳しいプレゼンテーション資料を添付します。このプロジェクトは1996年~2001年にベラルーシで行われたものです。
このプロジェクトは地元自治体、専門家と地域の人々が復興の過程に効果的に関わることで、中央政府の活動を補完するものでした。
80年代後半から90年代前半にかけてのベラルーシの社会経済は、現在の日本の状況とはとても異なることに留意する必要があります。しかしながらその違いを超えて、多くの共通する側面があると考えています。なぜなら人間の本質に関わることだからです。
母親達の子供達に対する対応は世界共通です。分別ある行動や、他者への心配り等も世界共通の価値観です。エートスの経験から学ぶことのできるよい教訓は沢山あります。
他の資料については後日送りますが、まずはすぐに目についたものであなた方が関心のありそうなものを送ります。
と ころで、あなた方がどうやってお仲間をあつめて福島の方達のための活動を行っているのか、どんな形の活動を行おうとしているのか、個人的に関心がありま す。会合について言及されましたが、どういう種類の会合でしょうか。どのような方々が参加されるのでしょうか。どんな話題について議論されるのでしょう か。みなさんはどんなことに関心を持たれているのでしょうか。詮索するようで申し訳ありません。でも私にはみなさんがなさっていることがとても重要なこと で正しい方向に向かっているような気がしてならないのです。だからもっと知りたい...

敬具

ジャック




#9 コウタ・ナカヒラからジャック・ロシャールへ
2011年12月7日

親愛なるジャック、

Merci beaucoup.

あなたのメッセージを仲間達と主役であるアンドウリョウコさんに伝えます。
みんなとても喜ぶと思います。

ちょうど今帰宅するところなのであとでお返事いたします。

敬具

コウタ

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